こどもの矯正Pediatric

大人になった時に「矯正してよかった」と思ってもらえるような治療を目指して

小児矯正は永久歯が生え揃う前に行う矯正なので、永久歯の生え変わりの様子を見ながら治療を行うことが出来ます。そのため、通常の矯正よりも長い治療期間・観察期間が必要になることが多くなります。小児矯正で成長能力を利用した治療方法に床矯正というものがありますが、これは、顎を広げる歯列矯正のことです。目立たず、取り外しができる装置をつけることで、徐々に歯の土台である顎を広げ、将来的に歯並びが整う口腔内環境をつくります。

基本的に治療方法は大人の矯正と大差はありませんが、1期治療では歯が生え変わるタイミングや様子などを観察しつつスムーズに矯正が進められるように導きます。また、小児矯正で使用する装置は、多くが家庭で本人に装着してもらうタイプが多いため、家族の協力が必要です。さらに、矯正中は虫歯になりやすくなるので、ブラッシングなどケアがとても大切になってきます。ですが、小児矯正の場合1~2か月間隔で定期健診に行くため効率的に虫歯予防ができます。

Pediatric

お子様のペースを大事にした治療を

矯正治療は長い期間を要します。当院では保護者の方の話だけでなく、お子様の話もよく聞いて本人のできることを確認しながら、装置を使用して治療を進めていきます。
お子様が嫌がる装置を無理に使用したりすることはせずに、矯正治療もしくは自分のお口に興味を持つよう心掛けながら治療をおこなっていきます。
不正咬合の原因として、成長期の習慣も大きな原因の一つなので、お子様にはそれに気付かせることが重要です。
その他、お子様の悪習慣に繋がっている可能性のある病気やアレルギーなどの症状も意識し、場合によっては他科の先生とも相談しながら治療していきます。

お子様の矯正の診断するポイント

  • 年齢
  • 歯の大きさ
  • あごの成長のバランス
  • 指しゃぶりなどの悪習癖があるかどうか
  • 反対に咬んでいる歯があるかどうか
  • 先天的な永久歯欠損があるかどうか
  • 先天的に小さな歯(わい小歯)があるかどうか
  • 正しい位置に歯が生えているかどうか
  • 永久歯が萌えるスペースがあるかどうか
  • 虫歯の治療を行った歯があるかどうか
  • 永久歯、乳歯の萌出状況
  • 奥歯の咬み合わせの状態
  • 前歯の咬み合わせの状態
  • 上下の歯のセンターラインの位置
  • 口元の突出感
  • 希望の矯正装置
  • 装置への協力性
  • ブラッシング技術

こどもの口腔環境の悪循環

  • 歯並びが悪く舌が落ちる
  • 口呼吸になる
  • 乾燥しやすくなる
  • 虫歯になりやすいお口へ

歯並びや咬み合わせが悪いと、お口周りの筋肉がなかなか発達しません。口を閉じた時に舌を正しいポジションに置けなくなり、呼吸時に口がポカンと開いてしまうのです。口呼吸は口腔内の乾燥を引き起こし、細菌が繁殖してしまいます。虫歯菌による影響を受けやすく、乳歯や永久歯の虫歯リスクが高まるのです。

小児矯正は将来を見据えた「虫歯予防」

小児矯正では、顎の成長スピードに合わせた治療ができるというメリットがあります。
顎の成長が続いていて骨が軟らかいので、痛みをできるだけ抑えた状態で歯を動かせるのです。
歯並びが正しくなると歯磨きがしやすくなり、磨き残しが減って虫歯予防につながります。しかし、それは「虫歯に対する正確な予防知識」があってこそできる話です。
当院では矯正治療にプラスして、お子様や親御さんに正しい歯磨きの仕方やセルフケアの方法もアドバイスし、虫歯になりにくいお口づくりを一緒にめざしております。

Merit

こどもの頃に矯正治療を始めると、
こんなメリットが期待できます

Point1歯並びが悪くなる歯を減少させます

乳歯の抜歯タイミングをコントロールする事により、悪い方向に生える原因を減少させ、噛み合わせを良い状態に導いていきます。

Point2抜歯の可能性を減らせます。

あごの成長を正しい形に促す事により、不必要な抜歯の可能性を減らす事ができます。例えば成長後に矯正治療をすると2~4本の永久歯抜歯が必要の場合でも、小児期から矯正治療を行っていると、非抜歯で治療できることもあります。

Point3治療期間の短縮につながります

あらかじめ小児矯正1期に歯並びを改善する事で、本格矯正(2期)が必要となった時でも、治療期間を短くすることができます。

Point4あごの成長をバランスよく保てます

歯の大きさが大きいと、いずれ抜歯が必要となるケースがありますが、あごの成長をバランスよく保つ小児矯正では、より見た目に配慮した仕上がりが期待できます。

Point5あごの曲がり程度を軽減します

あごの成長期において、咬み合わせが正しくない状態を放置していると、あごの変形が更に悪化してしまうことがあります。
特にまだ乳歯が残っている時期に噛み合わせの改善をすることで、バランスのとれお顔立ちへと導くことができます

Point6手術の必要性が減らせます

歯の生え変わりの時期に、歯の傾きが原因で受け口になってしまった場合、放置する事で悪い傾きの歯にそってあごが成長してしまい、成長が止まる頃には顎のずれが大きくなりすぎてしまいます。改善にはあごの手術を併用した矯正治療が必要となることもでてきてしまいます。
しかし、あらかじめ咬み合わせを治療する事により、咬み合わせのバランスがとれ、手術の必要性が減少します。

Point7歯やあごへの負担が減らせます

早期に歯並びを改善する事によって、咬み合わせが原因の歯のすり減りや、あごへの負担を減少させます。歯並びの悪さを放置すると、姿勢が悪くなったり首・肩のこりに繋がってしまいます。お子様が活発に動くためにも、歯はとても重要なのです。

Point8健全な精神発達をサポートします

早めに目立つ部分の歯並びを改善する事によって、コンプレックスを軽減し、健全な精神発達の環境を整えてあげる事ができます。